「いや〜知りませんでしたよ〜。
 亮太君は亡くなった加賀見君の息子さんだったんですね〜。
 その医者の名前は娘の見合いの席に現れた
 七瀬珠希という外科医だそうですね。
 この話の事実関係が判明したら
 私は早速シュウケイ大の理事会に報告しようと思っています。」
「根拠もなくそんな事をなさったら
 石川先生、恥をおかきになるのはあなたです。」
「ハッハハハハハ〜」

と実に面白そうに笑う演技の上手い石川教授。
実はこの人が一番上手かったりして。

「仰る通りです。
 全く事実無根の噂話ならご心配は無用です。
 では失礼します。」退場石川教授。

「亮太!何故だ?」
「加賀見英夫の息子としてするべき事をしたまでです。
 加賀見英夫への僕の供養です。」

ソファから立ち上がり凄い勢いで亮太の前に立ち

「お前は私達家族にとって取り返しのつかない事をしようとしている!」
「そのつもりです。」
「何を考えている!?」
「加賀見病院を破滅に追い込みその上で
 加賀見家を崩壊させる事です。安心して下さい。
 僕も加賀見家に居続けて一緒に苦しんで滅んでいく覚悟ですから。
 じゃあ。失礼します。」と退場亮太。

本気だぜ、亮太!
あまちゃんの恭介とは違うぜ!

珠希帰宅、部屋の前に謙治が待ち伏せ。
亮太が石川教授に珠希の過去の事件を暴露したが
珠希さえ黙ってれば石川教授の企みは捻り潰せる、と。

「亮太が何故そんな事を?」
「13年前、お前達二人を人質にして兄さんに
 東京の加賀見病院に戻してもらおうと..
 亮太はその事を知って私も病院も加賀見家も
 全部打ち壊したいと思ってるようだ。お前も私を軽蔑したか?」
「亮太の病気を治して命を救って下さった事は事実です。
 ですから院長に感謝はしても軽蔑なんて..」
「何があっても過去の事は外部に漏らすな。」謙治退場。

お〜〜っと!三枝の部屋のドアがチョッピリ開いちゃってますけど?
大事な話なのに廊下で話しちゃって大丈夫なの?
って思ってましたけど一番聞かれて面倒な女に聞かれちゃっております。

ガチャ 三枝登場。驚く珠希。

加賀見家、玄関の前で軽く息を吐き帰宅の亮太。
聞いて欲しい事がある、と映子を部屋に呼ぶ。
昨日と違って茶色のバッグを叩き付けたりはせず
大事に床に置き話始める亮太。

「お母さんには僕の本当の気持ちを知っておいてほしい..
 13年前、初めてこの家に来た時まだ10歳で
 姉を失った悲しみで毎日泣いてばかり..
 そんな悲しみの淵から僕を救ってくれたのが恭介兄さんでした。」
「あなたはいつも恭介が学校から帰って来るのを待っていたわ。」
「兄さんと一緒じゃないと恐かった..この家に一人でいるのが。
 でもお母さん達が優しくしてくれている事は分かっていました。
 僕は本当に心から加賀見の人に感謝してるんです。
 本当の家族だと思って信頼できるようになったんです。
 それなのに、、分からなくなってしまったんです。」
「どういう事?」
「石川教授にあの女の過去を話したんです。
 その事が加賀見のみんなを不幸にする事も分かっています。
 だから僕も加賀見の一員として同じ苦しみを味わうつもりです。」
「亮太、、あなた、、、」

珠希の部屋にて三枝、

「院長から援助を受けてお医者様になったって、
 どういう事なんですか?」

13年前の事件の経緯など全てを話す珠希。

「その恩があるから病院を辞める事が出来なかったんですか?
 恭介さんが居るからですか?」
「違うわ。」
「教えて下さい!弟だった亮太さんがあなたを恨むあまり
 自分が育った加賀見家までも敵に回すようになったんですよ?!」
「やっと気がついたの、亮太の傍に居たかったんだって。
 前のように姉と弟に戻れたらって。
 私の独り善がりの思いに皆さんを巻き込んで
 亮太にこんな事をさせる事になって..
 私は何としてもこの責任をとらなくてはいけない。」

それが結婚ですか?
私はてっきり恭介の近くにいたいんだと思ってました。
違ってたんですね。へ〜。

病院の廊下にて恭介を呼び止める三枝。

「明日の手術頑張って下さい。」
「ああ。」とそっけなく退場しようとする恭介。
「先生が持ってる鈴って七瀬先生との思い出の鈴なんですよね?
 何で今頃、鈴のやり取りなんかしてるんですか?」

鈴のやり取りってなんじゃそりゃ?

「二人共、憎んでるとか贖罪とか言って
 実は心の中で許し合ってるんじゃないんですか?」
「そんな事はない」
「じゃあなんで先生が持ってた鈴を七瀬先生が大切に持ってるんですか?」
「私には関係のない事だ。」
「私、先生の事が心配なんです!
 恭介さんが心配なんです!!」

三枝が心配する必要ないのに。一切ね!

「ここは病院だ。プライベートな話なら違う場所でしてくれ。失礼する。」

はい?確かに三枝うざいけどさ、
お前ら親兄弟、みんなプライベート持ち込んでばっかじゃん。

「そんな風だから亮太さんは病院を敵に回すような事をするんです!」

やっぱり喋っちゃったよ三枝は!

「何が言いたいんだ!?どういう事だ?」

速攻帰宅する恭介。
そんな恭介を心配する映子。

コンコン 亮太の部屋をノックする恭介。
「どうぞ。」と随分テンションの低い声の亮太。
恭介が入ると机に向かいオイル時計のような物をイジイジしてる亮太。

「こんなに早く帰って来て何かあったの?」

無言の恭介。つーか喋れって!
引き出しから山梨時代の家族の絵を取り出す亮太、

「これ直してくれたの兄さんだよね?
 兄さんは僕にあの女を恨んで欲しいの?
 それとも許して欲しいの?」
「お前はどうしたいんだ?」
「いい質問だねぇ。(←そうか?)
 でもその質問に僕が答える前に
 兄さんがあの女をどうしたいか本当の事を教えて。」
「罪を許す事は一生出来ない。
 だからと言って 一生恨み続ける事は 正しい事なのか分からなくなった。」
「そう言うだろうと思った。
 でも兄さんを責めたりしないよ。」

絵を机の上に置きベッドに座って

「じゃあ僕があの女をどうしようと考えてるか教えるね。
 僕は彼女の人生をこの先死ぬまで破壊し続けるつもりなんだ。」
「破壊?」
「そう、破壊。
 ドカアアアアア〜〜〜ンってね。」

この演技、不気味さより笑いが先行してしまいますね。
盗み聞きの映子。

「手始めに彼女に関わった人間たちを不幸にしていく。
 その為にシュウケイ大の石川教授を利用して
 加賀見病院と加賀見謙治に果たし状を突き付けたんだ。」
「どういう事だ?」
「あの女の過去と加賀見謙治がしてきた事を話した..
 案の定、石川教授はその事をネタにあの人を脅迫..
 僕はあの人にお父さんを脅す材料として利用されたんですよ?
 それくらいの事する権利はあると思うな〜。」

目玉は飛び出そうだけど体は引き気味の恭介。
亮太、恭介に詰め寄りながら

「加賀見病院と加賀見家を滅ぼしたいんだ。」
「亮太!」
「兄さん、僕も一緒に苦しんで破滅していく。
 僕達が苦しんで滅んでゆく姿を見てあの女が最大の苦痛を感じる。
 これが僕の出した答えなんだ。」

映子盗み聞き終了。

医局にて三枝&珠希。

「恭介先生、亮太さんの所へ飛んで行きましたよ。」
「話したの?」
「病院の一大事ですよ?
 恭介先生だっていずれ分かることになるんじゃないかしら?」

なに?この三枝の鼻につく喋りは!!

加賀見家寝室にて謙治&映子。
子供の時の話をする謙治。

「10歳の時にここに連れてこられ..
 死んだと聞かされていた父親が生きていた。
 時々うちにご飯を食べに来るおじさんで..
 いきなり新しい母親、家族って言われても全然なじめなかった。
 だけど英夫兄さんだけは違ってた。
 俺の弟が帰って来た〜ってどこへ行くのにも一緒に..
 虐めるやつには片っ端から全部やっつけてくれた。
 新しい学校の勉強も付きっきりで全部教えてくれた。
 兄さんだけには気に入られたくて一生懸命勉強した..」

亮太と恭介と同じ境遇ですな。

「でもな、ここには俺の居場所はなかった。
 父親、母親、親戚どんなに頑張っても認めてくれない。
 謙治は駄目だ、(泣きながら)やっぱり汚れた血が入ってるって。
 もう消えてなくなっちゃえばいいって裏山の井戸に飛び込んだ。
 あ〜これで死んじゃうんだな〜って楽になった..
 気が付いたらベッドに寝かされていた。
 謙治!謙治!って傷だらけの兄さんの顔が目の前で叫んでた。
 兄さんだけが助けてくれ支え続けてくれた..
 病院で仕事するようになって突然変わってしまったけど
 兄さんはただ一人の、ただ一人俺を守ってくれた俺の
 ただ一人の家族なんだ。
 その兄さんを俺は助けられなかった、俺は助けられなかったんだよ。」

と涙で語る謙治。
===つづく=====

「ただ一人」の三連発ですね。
分かったっつーの!!

==以下妄想==
結局、英夫って誰が突き落としたの?自殺もありか?
正直どうーでもいいんですけど妙に気になって。
こんだけ涙で語っておいてさ謙治だったら怒るよ?

珠希が第三部で復讐しだすわけですけど
亮太が死んで?誰かに復讐、誰よ?

謙治が手術を行わないのってさ
英夫を助けられなかったトラウマでメスを握れないとか?
そういう英夫の事が絡んでんのかな〜って思ってるんですけど
白と黒もそうだけど考えて損するのも嫌だからま〜いっか。

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