見つめ合う恭介&珠希。
そこへメガネ娘三枝登場。

三枝「お久しぶりです。この病院は変わりませんね。」
恭介「母の状態は?」
珠希「落ち着いています。」
三枝「行きましょう。」と映子の病室へ入る二人。

飲み物を買ってくると三枝退場。
寝てる映子の手を取る恭介、目覚める映子。

「恭介、、恭介なの?恭介〜。」

院長室にて悟&謙治。

「恭介がここに来ているらしいな。」
「ええ、私が連絡しました。
 母さんは11年もの間兄さんに会えないでいた..
 会わせてやりたいと思うのは当然じゃ..?」
「アイツはいつまで居るつもりなんだ?」
「さあ。父さんには何か兄さんに居られると困る事でも..?昔の事で。」
「何が言いたいんだ?」

病室にて映子&恭介

「アメリカに立つ直前に悟から連絡が..」
「悟が、、それで来てくれたのね、ありがとう。」
「今まで ろくに連絡もせず すみませんでした」ぺこり
「本当よ、心配したわ。
 でもアメリカで成功して本当によかった。」
「3年前、モザンピークの難民キャンプで アメリカ留学時代の
 友達に誘われたんだ それでアメリカに移った」
「そう。日本にはどれくらい居られるの?」
「明日には アメリカに帰ります すみません
 でもここは もう俺の居る場所じゃありません」
「恭介、、」

コンコン メガネ娘三枝、お茶のペットボトルが入った袋提げて入室。

「彼女は アメリカに移ってからの俺のスケジュールの管理や
 病院との交渉をやってくれている マネージャーみたいな人だ」

マネージャーでもなく、みたいな人って、、。

「三枝歩美と申します。」
「恭介がお世話になっております。」ぺこり
「いえ、私はただ恭介のお役にたちたいだけで、、」
「恭介の事、、どうぞよろしくお願いします。」ぺこり

院長室にて悟&謙治。

「父さんに良心があるなら兄さんを追い返すような事は出来ないはずです。」
「追い返せとは言っていない。
 だがここに居場所が無い事位お前にも分かるだろう?」
「それは迎え入れる側の問題です。
 父さん、俺にもう院長を任せてくれませんか?
 父さんは秀慶大の学長になった..
 加賀見病院の院長も同時に務めるわけにはいかないから
 理事に退いたんでしょ?だったらもういいでしょ?
 今だって実質的には俺と珠希でこの病院を運営してるんだ。」
「病院経営と言うものはキレイ事では済まされん。
 お前一人ではまだ荷が重い。」
「まさか、珠希を院長に据えるつもりですか?」
「経営という点においては珠希の方が向いてるかもしれんな。」

コンコン 恭介入室。

「この病院も 随分と変わりましたね」
「そっか。お前は相変わらずのようだな。」

減らず口がって事?

「おかげ様で」
「兄さん、母さんとは?」
「話した 重体だと聞かされて来たが 急性肝炎とはな 騙されたよ」
「すみません。そうでもしないと兄さんは戻らないと..」

コンコン 珠希入室。
珠希を見る恭介。

「俺が連絡したんだ。母さんが倒れたと。」と悟。
「失礼します。」と退場する珠希や悟達に向かって恭介、

「待って下さい 私は明日 日本を発ちます
 母さんの事 よろしくお願いします」ぺこり

病室にて映子&珠希

「珠希さん、さっきね恭介が」
「お会いしました。
(微笑みながら)お母さん、久しぶりに会えてよかったですね。」退場珠希。

廊下にて恭介に出会す珠希。

「お元気そうでよかったです。
 今はアメリカでご活躍されてるとお聞きしました。」
「君もあの男の右腕として 活躍してるようだな」

メガネ娘三枝、ちゃっかり立ち聞き。

「私はあなたに11年前、、ごめんなさい。」
「な〜んの事だ?」
「私はあなたに亮太の事で罪を被せ裏切った。
 私を恨んで下さい。憎んで下さい。」

すると恭介、珠希に近付き肩にポンと手を置き

「私は人の吐く言葉など 信用していない」退場恭介。

はいっ?「重体」と聞かされてそれ真に受けて駆け付けたのはどこの誰?

休憩室にて三枝&恭介。

「恭介がアメリカに帰らないんじゃないかってスティーブが心配していたわ。
 日本が恋しくなったんじゃないかって。」
「彼が言ったのかそんな事」
「ええ。どうして?私の言葉も信用出来ないの?」

目をそらす恭介。←信用できない模様。

「私はあなたを裏切らないわ。
 それはこの3年間で分かったでしょ?
 誰も信じられない人生なんて不幸よ。」
「幸せになるつもりもない 俺は他人など興味はない
 それは君もこの三年間で分かったはずだ」退場恭介。

医局にて外科部長(←まだ居たんですねこの人)&珠希。

「先生、秀慶大から受け入れた外科志望の三人の内の一人..
 外科での研究はもう耐えられなさそうで。」
「他の科で受け入れられないか調整してみます。」

「失礼します。」と三枝登場、珠希と会議室へ。

「この病院を辞めてから私、恭介さんを探して。
 雑誌に恭介さんの記事が載ってるのを見つけてアメリカに..
 それからずっと一緒にやってきました。」
「そう。」
「今回は患者さんの強い要望で日本に来ましたけど
 恭介さん、もう二度と日本に戻るつもりはありません。」

いや、帰ってくるでしょ?アイツは。

「あの遺書を読んでよく平気な顔して院長と一緒に暮らしていけますね。」
「遺書の事はもう忘れたわ。」
「信じられない。亮太さんは命懸けで訴えたんですよ?」
「私は今の幸せが大切なの。」
「もし恭介さんがこの事を知ったら、、」
「バカな考えは止めて。」
「言うわけないじゃない。
 知ったら過去に向かって歩き出すに決まってる。
 私は恭介さんと一緒に未来に向かって歩いて行きたいんです。」
「未来?」
「そう。未来。私達婚約してるんです。
 祝福してくれないんですか?」
「おめでとう、お幸せに。
 二人でお幸せになって下さい。」←どうでもいいような言い方。
「ええ。そのつもりです。」←本当に『つもり』なだけ。
「もういいかしら?」
「ええ。」

珠希退場。
にしてもこの二人、険悪な仲ですよね。
そもそも親友という設定自体無理ありましたけどね。

手術室の前の椅子にて一人考え中の珠希。そこへ悟登場。

「兄さん、アメリカで成功してよかったな。君も安心したんじゃないか?」
「そうね。お母様も喜んでいたし。
 恭介さん、歩美さんと婚約してるそうよ。
 歩美さんがアメリカで恭介さんの世話をしてきたみたい。」
「あれから11年かぁ。
 時が解決してくれる事もあるのかもしれないなぁ。」
「そうね。時が育てるものもあるわ。」

映子&恭介

「日本に戻って来るわけにはいかないの?」
「母さん あの家で無理してるんじゃ..?」
「そんな事はないわ。
 彩という孫まで出来て幸せなお婆ちゃんよ。」
「彩?」

恭介は彩の存在を知らなかったように見えたけど?どうなんだろ。

「無理なんて..むしろ幸せを感じてるくらいよ。」
「親子とはいっても 血の繋がりはない
 孫とはいっても 本当は恵さんの孫だ」
「それでも11年一緒に暮らしてきたの。
 血の繋がりなんて関係ないわ。」
「その母親が七瀬珠希でも?」
「ええ。」

ガチャ「お婆ちゃん!」と彩登場。

「おじさんは誰??」
「お父さんのお兄さんなのよ。
 外国に行って11年ぶりに日本に帰ってきたの。」
「じゃあ本当におじさんって事?」
「そう。」
「初めまして、加賀見彩です。」
「初めまして 加賀見恭介です。」

ガキ相手にもいつも通りのしゃべり口調、さすが。

「おじさんはどこの国にいるの?」
「アメリカだ。」
「アメリカで何をしてるんですか?」
「医者をやっている。」
「すご〜〜い。どうして今まで教えてくれなかったの?」
「彩が生まれる前に外国に行ってしまったの。仕方がないわ。」
「おじさん、私が病院を案内してあげる。」

恭介&彩が仲良く歩いてる所へ珠希登場。

「あっ!お母さん。
 今から恭介おじさんに病院を案内するの。
 恭介おじさん、アメリカだけじゃなくてアフリカにも行った事あるんだって。」
「歩美さんからお聞きしました。今までのことを。
 二人は婚約されてるそうですね。おめでとうございます。」

無言の恭介。ルンルンの彩と共に病院案内ツアーへ。

==実の親子とは知らず並んで歩く恭介と彩の姿に
  珠希の心は張り裂けそうでした。==

院長室にて一人考え中の悟。

『『時が育てる事もあるわ。』』と言う珠希の台詞を回想しどこかに電話。

「あっもしもし悟です。今晩予約を入れたいんだけど、、」

映子の病室にて悟、そこへ彩&恭介入室。

「彩はすっかり兄さんと仲良しか〜。」
「うん!お婆ちゃん、すごい楽しかったよ。」

「兄さん、久しぶりに二人で飲みませんか?」
頷く恭介。

恵の店にて恭介&悟。

「話とは何だ?」
「兄さん、加賀見病院でまた働きませんか?」
「どういうつもりだ?」
「加賀見病院としては兄さんの技術があれば発展に大きく繋がる。
 それに兄さんも日本に帰ってきたいんじゃ..?」
「断る」
「今のは聞かなかったことにします。
 じっくり考えて答えを下さい。」
「考える必要はない 仮に俺が戻ると言った所で
 お前の父親が黙っていないだろう」
「父さんには何も言わせません。
 あれから11年経ったんです。俺だって変わりましたよ。」←そうか〜?

ガチャ メガネ娘三枝登場。
恭介&悟もチラ見。
恵、兄弟で大事な話をしてるから女同士で飲まない?と誘う。

「兄さんが結婚すると聞いて安心しました。」と三枝をチラ見する悟。

「聞かないんですね。俺達の結婚について。」
「他人の夫婦の話など 俺には関係ない
 連絡をくれた事には礼を言う 元気でな」
「兄さんも。」

あっさりし過ぎ。

「帰ります。」と恭介。
そこへ三枝の携帯に着信。英語でペラペラ喋りながら外へ出る三枝。

「歩美さんと仰るのね。すてきな方ねぇ。」
「優秀なマネージャーです。」
「そう。答えを出す気もないままお付き合いしているのは
 女にとっては辛いものよ〜。
 結婚する事も出来ずに歳をとった女の恨み言。」

「お待たせ」と三枝再び登場。
何か真剣に考え中の悟。

ホテルにて三枝&恭介。
荷造りしながら三枝、

「たまに日本に帰るのもいいわね。」
「君は日本に残れ 君まで日本を捨てる必要はない」
「何を言っているの?私は恭介さんと一緒に」
「俺は君と 婚約した覚えはない
 今後も誰とも結婚する気もない」
「それは、、別れるってこと?」
「そうだ」

駆け寄り恭介の腕を掴みながら

「どうしたの?急に。
 私は別にあなたの傍に居られればそれでいいの。
 私が嫌いになった?」
「ああ」
「下手な嘘をつかないで。あなたは私を嫌いになる程
 もとから私のことなんて愛してないじゃない。」
「そんな感情はもう 俺の人生に必要ないんだ」
「あなたをそうさせたのは珠希さんでしょ?
 それはまだ珠希さんの事を愛しているからじゃない!」
「君とそんな不毛な会話はしたくない
 アメリカへは俺一人で行く 今まで世話になった」
「あなたを一人でアメリカになんて帰さない。」
「もう他の人間にマネージメントは依頼してある
 今晩はこの部屋を使ってくれて構わない 俺は別の部屋を取る」
「待って!」
「日本に残るのが 君の為だ」
「11年前、亮太さんに私、遺書を託されたの。」

つーかいきなりその話ですか!!
顔つきが変わる恭介。

「そこにはこう書いてあったわ。
 姉ちゃんの七瀬先生の無実を晴らしたいって。
 あなたの父親を英夫さんを殺したのは加賀見謙治だって。
 これを知ってもアメリカに帰るつもり?」

は〜い!早速喋っちゃいました〜!
、、と言ってももう11年経ってるけど。
むしろよく今までダンマリンコできてたな。
===つづく=====

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