「ごめんね彩、お母さんお仕事があるの。」と彩の手を離す珠希。

変なおじさんと行こう。」と恭介、彩を連れて行く。

珠希&奥村

「先日のお話、お断りさせていただくわ。
 あなたはどうしてそんなに私にこだわるの?」
「先生が女性でありながら医療行政に熱心な国会議員として
 ご活躍されてるから..
 それにうちの病院の利益になると..よろしくお願いします。」ぺこり

無言で去る奥村。

休憩室で恭介&彩、そこへ悟登場。

「彩、学校帰りに一人で寄ったのか?」
「うん。お見舞いに来たのよ。」

そこへ珠希も登場。悟、

「一人で来たらしい。一人で来させる事に俺は反対だ。」
「彩はもう10歳よ?」
「でも通いなれた道ならまだしも
 ここまで一人で来るにはまだ早すぎる。」

やたら一人で来るのがどうのこうのどうでもいい事言ってるんだ?
って思ったけど誘拐のまえふりか。

「お母さん達仲良しなのにおかしいね」と彩に話しかける恭介。
お前の喋りが一番おかしいわい!

「喧嘩は駄目よ。」と彩。
珠希、彩を連れて謙治の病室へ向かう。
悟&恭介、

「悟は 彩が可愛くて仕方がないんだな」
「子供を持ってみれば分かる..何者にもかえがたい存在だ」
「お前は今幸せなんだな」
「ああ。幸せだ。兄さんは?」
「俺は日本を捨てると決めた時から 
 幸せなんてものを追い求める事はやめにした」

恭介って自分の心の中で思ってたらいい事を
一々言葉にするから鬱陶しい。

「兄さんはそれでいいかもしれないけど
 周りの人間はたまらないと思わないのか?
 母さんは今でも兄さんの幸せを願ってるよ。
 兄さんは幸せじゃない自分を周りの人間にどうにかして欲しいと
 甘えてるだけなんじゃないのか?」

甘えん坊恭介なの?

「三枝さんは兄さんのことを一途に思ってるみたいだけど
 兄さんがいつまでたってもハッキリしないから
 思いを断ち切れずにいるんじゃ..?」

いや、ハッキリ言ってんだけどさ、あの眼鏡女はめげないんっすよ。

「どこかで折り合いをつけて生きていかなければ
 幸せなんて見つけられないと思う。」
「悟の言う通りかもしれないな
 お前は人の親になって 俺の何倍も大人になったようだ」

悟は前から唯一まともな考えの奴でしたけど?

「兄さん、、」
「だが 俺は折り合いを付けて生きていけない性分なんだ
 その事で 周りのみんなに辛い思いをさせていることは十分承知している
 だから できるだけ早く自分自身納得できるよう
 かたをつけるつもりだ そして 一日も早くみんなの元を去る
 それまで我慢してくれないか」

謙治の病室にて映子、
謙治がいないのでうっかりする事が多くなり
あなたがいないと寂しいとかわい子ぶる。
謙治の唯一の趣味は植木の水やりだそうです。

コンコン 彩&珠希登場。

「一人で来させるのは危ないって悟さんに..」
「そうね、彩が今一人で家に戻っても誰もいないのよね〜」
「映子、彩と一緒に帰ってやりなさい。」
「そうね。彩、ごめんね。一人で寂しい思いをさせて..」
「彩は大丈夫。お母さんにいつも強い子でいるって約束してるから。」

医局にて珠希&恭介。

「あの後 悟に叱られたよ
 俺は 幸せを求めることは止めにしたって言ったら
 それでは周りのみんながたまらないって
 正直 悟の言う通りだと思った」
「みんな恭介さんの事を心配してるんです。」
「みんなに 辛い思いをさせて 申し訳ないと思っている
 だが 俺の性分を変えることは出来ないんだ
 事実から目を反らして生きる事に 幸せを見つける事など 出来ない
 だが安心してくれ 気が済んだら すぐにでもアメリカに帰るつもりだから
 俺はこうして みんなに嫌われながらでも
 医師としてやっていければ それで十分幸せなんだ
 この前の手術で感じた事だが 君はこの11年で 
 オペの技術だけではなく 医師としての器も成長させたようだな
 先日 病院の責任を背負って 医師を辞めると言ったのは本気だったのか?」
「本気でした。」
「何故 苦労してそこまで技術を身に付けたのに
 あっさりと医師を辞めるなんていう事が出来るんだ?」
「医師をしている事が私の全てではないからです。
 私の全ては、まず彩の未来、そして彩が暮らす加賀見家、
 それから彩がやがて生き甲斐を見つける加賀見病院です。」
「その中に医師としての君はいないのか?」
「私は医師になる事ができて幸せでした。
 私は私が感じた医師としての責任と誇りを彩に残してやりたいんです。」
「そのために生きる事が 君の全てだというのか?」
「はい。」
「俺は 昔も今も君を医師として認めている
 だから 押し付けかもしれないが 君には一生一医師として
 現役でいてほしいと思っている」

見つめ合う二人。

映子&彩、エレベーター前で三枝と遭遇。

「恭介さんが暫く日本にいる事になって私は失業..
 製薬会社の友達の手伝いで病院をまわって情報収集して..
 たまに恭介さんに会えるから..それじゃ」退場三枝。

「今の女の人は誰なの?」と女の勘が働いた様子の彩。
「恭介おじさんがアメリカで一緒に仕事をしてた人よ。」
「ふ〜ん。」←雑魚だと分かった様子の彩。

加賀見家にて映子&珠希
彩を一人で病院に来させるのはどうのこうのと話中。

「一人で出掛ける時の事は彩に十分言い聞かせています。
 塾に通ってる子や習い事に行ってる子だっているんですから。」←かみました。
「珠希さんの考えは分かったわ。
 後は悟とよく話してちょうだい。」
「はい。」

三枝に会った事を話す映子。

Club Meguにて仁&恵。

「やっぱり学長は警察沙汰になるとまずいことでも..」
「まだそんな事言ってるの?
 どんな理由にせよ、あなたがした事は悪いことで
 今ここでこうしていられるのは謙治さんのおかげなのよ。」

頭をカキカキする仁←髪の毛逆立っております。

「謙治さんが、あなたに会って話しがしたいって言ってるんだけど?」
「会ってもいいけどいきなり警察が来てカチャンなんて事になんないよね?」

小心者の仁である。やる事はやっちゃってるくせに。

「全く、あんたは人を信用してんだかしてないんだか。
 本当にちゃんと話が出来るの?」
「分かったよ。話をするよ。」

寝室にて悟&珠希。

「彩の自立の件、確かに過保護すぎたのかも..
 一日も早く自立できるようにする事に俺も賛成しようと思う。
 少し辛いけどね。」
「悟さん、、」
「考えてみれば俺も君も10歳の頃には色んな経験をして
 それを自分達で乗り越えて大人になったんだ。
 それに君は15歳の頃には実の父親、育ての母親を亡くして
 自分一人の力で生きてきて医者になったんだ。
 それはそんな君がたまらなく好きで結婚したんだ。
 だから彩にだって少しくらい冒険させてもいいと思ったんだ。」
「ありがとう、悟さん。」

そうそう、悟はいろんな意味でたまらなくなったんだよね。

リビングにて悟が彩に

「今日は学校帰りにどこかに寄っていくのか?」
「分からない。」
「どこかへ寄って来る時は家か病院に必ず電話すること。」
「分かりました。」

そこへ謙治登場、驚く一同。

「勝手に退院してもらっちゃ困るよ。」と悟。
「入院して初めて分かったぞ。
 病院っていうのはひどく退屈で居心地が悪いもんだ。」
「お父さんもお医者様なんですから
 医者の困るようなことはなさらないで下さい。」

寝室へ行く謙治&映子。

「やっぱり我が家はいいな。」
「困った患者さんですこと。
 強引に退院してきてしまうなんて」←お前も勝手に病院抜け出してたくせに。

「このまま仕事もすっぽかしてずっと君と一緒にいたいよ。」

甘えん坊謙治君なのである。

「どうしたんです?仕事人間のあなたらしくもない。」
「君には弱音を吐かせてくれ、、」
「よっぽど入院生活が堪えたみたいですね。」
「ああ。」

加賀見病院医局にて三枝&珠希

「私絶対に恭介さんを諦めませんから。
 恭介さんの為に実家を捨ててきたんです。
 あなたは魔性の女、恭介さんを突き放したと思えば
 今度は自分から近付いてみたり
 男を手玉に取るあなたには負けません。」

三枝は既にもう負けてるけど?

そこへ恭介入室。三枝を見て珠希を見る。珠希退場。

「骨髄バンクの登録確認書が届いていました。
 一緒に私も登録しておきました。
 これで同じHLAの型の人があらわれたら救うことができる..」

ふと亮太が再発したときの血液検査のことを思い出す恭介。

看護師、恭介に頼まれていたHLAの検査伝票を渡す。

Club Meguにて謙治に土下座する仁。

「学長の恩を仇で返すような真似をして申し訳ありませんでした。」
「もう済んだことだ。聞かせてくれ。何故私を刺した?」
「それは学長自身がよくご存じでしょう?
 あの匿名の告発書は学長が指図をして..?」
「何のために?」
「私が理事にしてくれと脅迫したから。」
「なんでそんな事くらいでわざわざお前の事を
 告発せにゃならんのだ、この私が。
 大体、そんな細かい事は指図する暇などない事が
 一番近くにいるお前が一番良く分かっていたはずだ。
 学長ともなれば派閥の中でも一旦気を許せば
 誰につけ込まれるか分かったものじゃない。
 だがそんな事はお前なら全て心得てくれてると思っていたよ。」
「すみません。」
「頂点に立つ人間は孤独だ。誰にも甘い顔など見せられん。
 だがな、私だって人の子だ。
 限られた身内には理不尽で困らせてしまうこともある。
 お前との付き合いももう40年近くになるんだな。
 だがな仁、どんなに強い絆も断ち切れてしまうときは一瞬だ。
 また再びお互いに信頼を分かち合おうと思っても
 それなりに時間がかかる。すまん。
 私にはもうそんな時間は残っていない。この年だ。」
「お兄さん、、」

かばんから封筒(300万)を取り出し渡す謙治。

「餞別だ。金なら今ではお前の姉さんの方が融通が利くだろうが
 私のポケットマネーではそれが限界だ。」

白と黒の彩乃はサリナたんに500万渡してたよ?

「お兄さんの気持ちも知らずに俺は、、」
「今頃になってお前の事をどんなに頼っていたか
 身にしみているよ。
 もっと早くに気付いてやってればな。
 守ってやれなかった、すまん。」

加賀見家和室にて謙治&珠希。

「私を襲った人間に会いにいってきた。」
「お父様を刺したのは小暮事務長ですね?
 小暮事務長を匿名の告発で陥れたのは私です、」
「何だって??」
「事務長は今後、邪魔になると思って私が切り捨てました。
 これも全て加賀見病院と加賀見家を守るためです。
 脅されるような過去を持つお父様の責任ですよ。」
「お前は全て私の責任だと言うのか?」
「いいえ。お父様一人に責任を押し付けるつもりはありません。」

見合う二人。

「それに今回の事は私にも責任があるのは事実です。
 でもこれからも加賀見病院にとってマイナスになる人間は
 容赦なく切り捨てます。
 これはお父様と私だけの秘密の話です。
 私も少し責任を感じたので必死になってお父様を救いました。
 いつまでもお元気で。おやすみなさい。」退場珠希。

出て行った珠希を目で追う謙治。

医局にて暗い中PCに向き合う恭介。
亮太と自分のHLAの型が同じだった事に気付く恭介。
「合ってた。。」
奥歯を噛み締めお怒りモードの恭介のアップ。

===つづく=====

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