■愛讐のロメラ(第57話)
2008年12月18日 愛讐のロメラ彩の病室に珠希登場。
「悟さん。」
「君はあの時、彩を身籠ったから俺と結婚する気に..?」
「ええ。」
「彩は俺達のかけがえのない娘..そうだろ?」
「ええ。」
「11年前、君と兄さんは..」
「彩!!彩?分かる?お母さんよ!」
彩、意識が回復した模様。
廊下を急いでダッシュの悟、恭介にすれ違ってもスルー。
彩の病室にて謙治&珠希&悟。
彩「私走ってたら転んじゃって、恥ずかしい..
あれ?時計は?」
悟「運ばれてきた時はしてなかったぞ。」
彩「お気に入りだったのに。そういえば恭介おじさんは?」
悟「彩をこんな目にあわしたんだ。恭介おじさんには会っちゃ駄目だ。」
彩「恭介おじさんは悪くないよ。
おじさんに会いたい、会わせてよ!」
悟「彩..」
彩の病室前の廊下から立ち聞きしてる恭介。
一通り聞いたからか立ち去る。
ガチャッ 彩の病室のドアが開いた音で振り返る恭介、そこには悟。
「中に入ってくれ。彩が会いたいと言っている。」
彩の病室に入る恭介に彩
「おじさん、ごめんね。ビックリさせちゃって。」
「彩 すまない」
「なんでおじさんが謝るの?おじさん悪くないよ。」
「彩もこう言ってることだ。悟、恭介には
このままこの病院で働いてもらう。」と退出する謙治。
「そうだ、彩の意識が回復した事、まだ母さんに知らせてなかった。」
と言って出て行く悟に「その事でお話が、、」と珠希。
廊下にて悟&珠希。
「出て行ったって、何があったんだ?」
「多分、お父様との事で。
彩の為にはお母さんには戻って来ていただきたいと..」
「君が母さんに戻ってきてもらいたいというのは
彩が母さんの孫だからなのか?」
「え?..ええ、そうよ。」
開店前のClub Meguに登場映子、驚く恵。
「新しい人生を生きる事に..加賀見家を出ました。」
「今日は他の仕事をお休みして..彩の事も気になりますから。」
「彩は戻ってきました。でも怪我をして意識が..」
「だったらどうして家を出たりしたんですか?」
「自分の愚かさに気が付いたんです。
実は恭介と亮太の骨髄の型は一致していた..
移植できたはずだったんです。
謙治さんが嘘さえつかなければ。」
「謙治さんが嘘?」
「あの人は心の底から悪い人じゃありませんから。
ただもう、どんな言い訳も聞きたくないんです。」
「映子さん、、」
「私は加賀見家を守ろうとして結果として壊してしまった..」
「でも映子さん、心の中ではまだ揺れてますでしょ?」
笑いながら首を横に振り「そんな事ありません。」と映子。
「だったら何故、家を出た事を私に伝えに..?
映子さんが捨てた謙治さんなんて私、興味ないわ。
私が一番大事なのは悟です、悟の家庭です。
その為だったら私なんでもあなたに協力するわ。
私達、随分と悪い男に振り回されてきたんですね。
でも悪い男って言うのは案外ああいう弱くてずるい男の事をいうのかしら..」
院長室にて『DNA親子鑑定報告書の説明』を手に取る悟。
コンコン そこへ恭介登場。
「本当にすまなかった 心からそう思っている」ぺこり
「謝るのは止めて下さい。許す気はない。
兄さんにはこの病院を辞めてもらいます。
その方が病院にとっても兄さんにとっても一番いい..」
そこへ謙治登場。
「恭介にはこのまま加賀見病院の医師として働いてもらう。」
「俺は反対だ。珠希だってこんな事は、、」
「珠希にはもう話してある。恭介が残る事には賛成だ。
お前がどう思おうと構わん。だが仕事だけはしっかりやってくれ。」
「まるで死んだ 殺された俺の父のような口振りですね」と恭介。
退場謙治。
「悟 すまない 俺はこの病院にもう暫く残らせてもらう
俺がこのままここを去ったら 死んだ亮太に申し訳が立たない」
「どうですかね。兄さんは死んだ父親と亮太の事で俺の父さんを恨み
その父さんを受け入れてる俺達が我慢ならないんじゃ..?
でも本当は兄さんを裏切って俺と結婚した珠希を許せないんじゃ..?」
「下らない事を言うな」
「下らなくなんかない!11年前、兄さんは珠希と、、」
「何を怯えてるんだ?」
「怯えてなんかない!!」と必死な悟。
「失礼する」と退場恭介。
『DNA親子鑑定報告書の説明』をグシャグシャにしてポイする悟。
ポイしないで下さい!
彩の病室にて悟&珠希。
「精密検査の結果も異常はなかったわ。」
「そうか。よかったな〜彩。じゃあそろそろ寝なさい。」
「ずっと寝てたから眠くないよ。今は何時かな?」
とピンクの時計を見る彩。
「それ?」と珠希。
「恭介おじさんが直してくれたの。
恭介おじさん、この病院辞めちゃうの?」
「辞めないよ。クビになるのは父さんの方かも、、」
と子供の前でも平気で弱気な所を見せまくる悟なのだ。
「えっ?お父さんがクビになっちゃうの??」
「面白くも何ともない冗談よ。
その時計、大事なものでしょ?しまっておきなさい。」
「いや、着けておけばいいよ。」
そんな二人をキョロキョロみて困惑してる彩。
コンコン そこへ恵登場。
「映子さんから聞いてやっぱりどうしても気になってね。」
「お母さんが?」
休憩室にて恵&悟。
「大変だったわねぇ。映子さんから聞いたわ。
謙治さんがしていた事を。」
「もう誰も父さんの事は信じられないんだ。
珠希以外は。」
「珠希は納得してるの?」
「ああ。俺にも珠希の気持ちがよく分からない。
俺達夫婦は結局本音で話し合う事が出来なかった..
珠希の本当の気持ちを聞くのが恐くて色んな事から目を背けて..」
「悟、、」
「母さんの言う通りだったのかも..
自分を愛していない人と結婚したって辛いだけかもしれないって話。」
彩の病室にて彩にもたれ掛かり寝てしまった珠希に
ストールをかける悟、そして退室。
それに気付いた珠希、悟を追う。
「悟さん、これありがとう。」
「君の本音を聞かせてくれ。
兄さんがこの病院で働き続ける事にどうして賛成したんだ?
俺が反対するのは分かっていただろ?事実を聞かせてくれ。」
「事実って?」
「彩の事だ。」
「事実は..
今回の事は事故だったんです。それに私は
亮太を安楽死させた罪を恭介さんに背負ってもらったんです。
私はその借りを返すために恭介さんにこの病院にいてもらいたいだけ..」
「それだけか?」
「それ以上に何があると..?」
「いや、俺は君の夫だ、彩の父親だ。
少しは俺の話を聞いてくれてもいいんじゃ..?
兄さんの件はもう少し考えさせてくれ。」退場悟。
==謙治に復讐すると決めた以上、いつかは悟を裏切る事になる。
珠希には悟の優しさが苦しかったのです。==
映子の実家にて
「お嬢様、お呼びでしょうか?」
彩の病室にて
「お母さん?お父さんと喧嘩してるの?
昨日の夜なんか変だったよ?私のせい?」
「彩のせいなんかじゃないわ。気にしないで。」
コンコン そこへ映子登場。
「彩〜よかった〜。痛かったでしょ〜?」
「うん。でも恭介おじさんは悪くないんだよ。
自分で転んじゃったの。
おばあちゃん、何で昨日は来てくれなかったの?」
「おばあちゃん、ちょっと用事が出来ちゃって
暫く親戚の家に居なきゃならないの。」
「そっか、それじゃおじいちゃん寂しいね。」
「そうね。」
会議室にて映子&珠希。
「本当にもう加賀見の家には戻って来て下さらないんですか?」
「ええ。恭介が彩を誘拐して怪我をさせた事は
母親として本当に申し訳ないと..
でも恭介が今抱えてる怒りをひなんしてしずめる事は
私には出来ない事を理解してほしいの。でも珠希さん、
あなたには私の気持ちが分かるんじゃないの?あなたこそ、
謙治さんに人生を狂わされた最大の被害者なのかもしれないんだから。
あなた本当に本当に謙治さんの事が許せるの??
本当の事を言って。」
「本当の事なんて言えるわけないじゃないですか。」
この珠希の言葉で勘付いた様子の映子。
「あなたやっぱり、、」
「お母さんの気持ちは分かりました。
今の所は無理に戻って来て欲しいとは言いません。
加賀見家は一旦私が預からせて頂きます。
お母さんは外から加賀見家を見守っていて下さい。」
「あなた一体何をするつもりなの?!」
「何をして欲しいですか?
お分かりだと思いますが恭介さんには余計な話はしないで下さい。」
「珠希さん??」
「私の邪魔だけはしないで下さい。」
強い眼差しで映子を見つめる珠希。
休憩室にて恭介、そこへ三枝登場。
「夜勤のまま今日も仕事なんでしょ?
コーヒーとサンドウィッチ買ってきました。」
「すまない」
「じゃあ頑張って。」そそくさと退場三枝。
院長室にて悟&三枝。
「これ受け取って下さい。」
と金壱千萬円と書かれた小切手を渡す三枝。
「彩ちゃんの怪我は私にも責任が..
慰謝料として一千万お支払いします。
だから恭介さんの事はどうか」
「この金を貰うことは出来ない。
そのかわり兄さんを連れてアメリカに帰ってくれないか?」
「悟さんが日本に戻ってきた恭介さんを引き止めて
ここで働かしたんじゃ..?」
ここで院長室に入ろうとした恭介、立ち聞き。
「その時はまさか君が亮太の遺書の事を知っていて
それを兄さんに伝えるとは思っていなかった。
心配しなくても兄さんは何の罰を受けることもなく
この病院で働けることになった。」
と言って小切手を返す悟。
「珠希と父で決めたらしい。
珠希と兄さんは君が言うようにもしかしたらまた」
「やめて下さい!」
「君も兄さんとアメリカで一緒に暮らしていたなら
とっとと兄さんと結婚してくれればよかったんだ。」
「自分だけ被害者みたいな顔しないで下さい。
11年前、あなただって強引に珠希さんの体を奪ったんでしょ?
11年かけても珠希さんの心を奪えなかったとしたら
それはご自分のせいなんじゃ..?」
「そうかもしれないな。でも初めから珠希にその気がなかったんなら
仕方がないだろう。」
「まさか、、やっぱり彩ちゃんの父親は恭介さんじゃ、、」
この時の恭介の驚き方がうけて笑いを堪えるのに必死でした。
「俺達にはこれでいいんだ。
万が一、全てが嘘だったとしても今のままでいいんだ。」
どこか一点を見つめる恭介。珠希の元へ。
「彩は 彩は 」と珠希に聞く恭介。
===つづく====
「悟さん。」
「君はあの時、彩を身籠ったから俺と結婚する気に..?」
「ええ。」
「彩は俺達のかけがえのない娘..そうだろ?」
「ええ。」
「11年前、君と兄さんは..」
「彩!!彩?分かる?お母さんよ!」
彩、意識が回復した模様。
廊下を急いでダッシュの悟、恭介にすれ違ってもスルー。
彩の病室にて謙治&珠希&悟。
彩「私走ってたら転んじゃって、恥ずかしい..
あれ?時計は?」
悟「運ばれてきた時はしてなかったぞ。」
彩「お気に入りだったのに。そういえば恭介おじさんは?」
悟「彩をこんな目にあわしたんだ。恭介おじさんには会っちゃ駄目だ。」
彩「恭介おじさんは悪くないよ。
おじさんに会いたい、会わせてよ!」
悟「彩..」
彩の病室前の廊下から立ち聞きしてる恭介。
一通り聞いたからか立ち去る。
ガチャッ 彩の病室のドアが開いた音で振り返る恭介、そこには悟。
「中に入ってくれ。彩が会いたいと言っている。」
彩の病室に入る恭介に彩
「おじさん、ごめんね。ビックリさせちゃって。」
「彩 すまない」
「なんでおじさんが謝るの?おじさん悪くないよ。」
「彩もこう言ってることだ。悟、恭介には
このままこの病院で働いてもらう。」と退出する謙治。
「そうだ、彩の意識が回復した事、まだ母さんに知らせてなかった。」
と言って出て行く悟に「その事でお話が、、」と珠希。
廊下にて悟&珠希。
「出て行ったって、何があったんだ?」
「多分、お父様との事で。
彩の為にはお母さんには戻って来ていただきたいと..」
「君が母さんに戻ってきてもらいたいというのは
彩が母さんの孫だからなのか?」
「え?..ええ、そうよ。」
開店前のClub Meguに登場映子、驚く恵。
「新しい人生を生きる事に..加賀見家を出ました。」
「今日は他の仕事をお休みして..彩の事も気になりますから。」
「彩は戻ってきました。でも怪我をして意識が..」
「だったらどうして家を出たりしたんですか?」
「自分の愚かさに気が付いたんです。
実は恭介と亮太の骨髄の型は一致していた..
移植できたはずだったんです。
謙治さんが嘘さえつかなければ。」
「謙治さんが嘘?」
「あの人は心の底から悪い人じゃありませんから。
ただもう、どんな言い訳も聞きたくないんです。」
「映子さん、、」
「私は加賀見家を守ろうとして結果として壊してしまった..」
「でも映子さん、心の中ではまだ揺れてますでしょ?」
笑いながら首を横に振り「そんな事ありません。」と映子。
「だったら何故、家を出た事を私に伝えに..?
映子さんが捨てた謙治さんなんて私、興味ないわ。
私が一番大事なのは悟です、悟の家庭です。
その為だったら私なんでもあなたに協力するわ。
私達、随分と悪い男に振り回されてきたんですね。
でも悪い男って言うのは案外ああいう弱くてずるい男の事をいうのかしら..」
院長室にて『DNA親子鑑定報告書の説明』を手に取る悟。
コンコン そこへ恭介登場。
「本当にすまなかった 心からそう思っている」ぺこり
「謝るのは止めて下さい。許す気はない。
兄さんにはこの病院を辞めてもらいます。
その方が病院にとっても兄さんにとっても一番いい..」
そこへ謙治登場。
「恭介にはこのまま加賀見病院の医師として働いてもらう。」
「俺は反対だ。珠希だってこんな事は、、」
「珠希にはもう話してある。恭介が残る事には賛成だ。
お前がどう思おうと構わん。だが仕事だけはしっかりやってくれ。」
「まるで死んだ 殺された俺の父のような口振りですね」と恭介。
退場謙治。
「悟 すまない 俺はこの病院にもう暫く残らせてもらう
俺がこのままここを去ったら 死んだ亮太に申し訳が立たない」
「どうですかね。兄さんは死んだ父親と亮太の事で俺の父さんを恨み
その父さんを受け入れてる俺達が我慢ならないんじゃ..?
でも本当は兄さんを裏切って俺と結婚した珠希を許せないんじゃ..?」
「下らない事を言うな」
「下らなくなんかない!11年前、兄さんは珠希と、、」
「何を怯えてるんだ?」
「怯えてなんかない!!」と必死な悟。
「失礼する」と退場恭介。
『DNA親子鑑定報告書の説明』をグシャグシャにしてポイする悟。
彩の病室にて悟&珠希。
「精密検査の結果も異常はなかったわ。」
「そうか。よかったな〜彩。じゃあそろそろ寝なさい。」
「ずっと寝てたから眠くないよ。今は何時かな?」
とピンクの時計を見る彩。
「それ?」と珠希。
「恭介おじさんが直してくれたの。
恭介おじさん、この病院辞めちゃうの?」
「辞めないよ。クビになるのは父さんの方かも、、」
と子供の前でも平気で弱気な所を見せまくる悟なのだ。
「えっ?お父さんがクビになっちゃうの??」
「
その時計、大事なものでしょ?しまっておきなさい。」
「いや、着けておけばいいよ。」
そんな二人をキョロキョロみて困惑してる彩。
コンコン そこへ恵登場。
「映子さんから聞いてやっぱりどうしても気になってね。」
「お母さんが?」
休憩室にて恵&悟。
「大変だったわねぇ。映子さんから聞いたわ。
謙治さんがしていた事を。」
「もう誰も父さんの事は信じられないんだ。
珠希以外は。」
「珠希は納得してるの?」
「ああ。俺にも珠希の気持ちがよく分からない。
俺達夫婦は結局本音で話し合う事が出来なかった..
珠希の本当の気持ちを聞くのが恐くて色んな事から目を背けて..」
「悟、、」
「母さんの言う通りだったのかも..
自分を愛していない人と結婚したって辛いだけかもしれないって話。」
彩の病室にて彩にもたれ掛かり寝てしまった珠希に
ストールをかける悟、そして退室。
それに気付いた珠希、悟を追う。
「悟さん、これありがとう。」
「君の本音を聞かせてくれ。
兄さんがこの病院で働き続ける事にどうして賛成したんだ?
俺が反対するのは分かっていただろ?事実を聞かせてくれ。」
「事実って?」
「彩の事だ。」
「事実は..
今回の事は事故だったんです。それに私は
亮太を安楽死させた罪を恭介さんに背負ってもらったんです。
私はその借りを返すために恭介さんにこの病院にいてもらいたいだけ..」
「それだけか?」
「それ以上に何があると..?」
「いや、俺は君の夫だ、彩の父親だ。
少しは俺の話を聞いてくれてもいいんじゃ..?
兄さんの件はもう少し考えさせてくれ。」退場悟。
==謙治に復讐すると決めた以上、いつかは悟を裏切る事になる。
珠希には悟の優しさが苦しかったのです。==
映子の実家にて
「お嬢様、お呼びでしょうか?」
彩の病室にて
「お母さん?お父さんと喧嘩してるの?
昨日の夜なんか変だったよ?私のせい?」
「彩のせいなんかじゃないわ。気にしないで。」
コンコン そこへ映子登場。
「彩〜よかった〜。痛かったでしょ〜?」
「うん。でも恭介おじさんは悪くないんだよ。
自分で転んじゃったの。
おばあちゃん、何で昨日は来てくれなかったの?」
「おばあちゃん、ちょっと用事が出来ちゃって
暫く親戚の家に居なきゃならないの。」
「そっか、それじゃおじいちゃん寂しいね。」
「そうね。」
会議室にて映子&珠希。
「本当にもう加賀見の家には戻って来て下さらないんですか?」
「ええ。恭介が彩を誘拐して怪我をさせた事は
母親として本当に申し訳ないと..
でも恭介が今抱えてる怒りをひなんしてしずめる事は
私には出来ない事を理解してほしいの。でも珠希さん、
あなたには私の気持ちが分かるんじゃないの?あなたこそ、
謙治さんに人生を狂わされた最大の被害者なのかもしれないんだから。
あなた本当に本当に謙治さんの事が許せるの??
本当の事を言って。」
「本当の事なんて言えるわけないじゃないですか。」
この珠希の言葉で勘付いた様子の映子。
「あなたやっぱり、、」
「お母さんの気持ちは分かりました。
今の所は無理に戻って来て欲しいとは言いません。
加賀見家は一旦私が預からせて頂きます。
お母さんは外から加賀見家を見守っていて下さい。」
「あなた一体何をするつもりなの?!」
「何をして欲しいですか?
お分かりだと思いますが恭介さんには余計な話はしないで下さい。」
「珠希さん??」
「私の邪魔だけはしないで下さい。」
強い眼差しで映子を見つめる珠希。
休憩室にて恭介、そこへ三枝登場。
「夜勤のまま今日も仕事なんでしょ?
コーヒーとサンドウィッチ買ってきました。」
「すまない」
「じゃあ頑張って。」そそくさと退場三枝。
院長室にて悟&三枝。
「これ受け取って下さい。」
と金壱千萬円と書かれた小切手を渡す三枝。
「彩ちゃんの怪我は私にも責任が..
慰謝料として一千万お支払いします。
だから恭介さんの事はどうか」
「この金を貰うことは出来ない。
そのかわり兄さんを連れてアメリカに帰ってくれないか?」
「悟さんが日本に戻ってきた恭介さんを引き止めて
ここで働かしたんじゃ..?」
ここで院長室に入ろうとした恭介、立ち聞き。
「その時はまさか君が亮太の遺書の事を知っていて
それを兄さんに伝えるとは思っていなかった。
心配しなくても兄さんは何の罰を受けることもなく
この病院で働けることになった。」
と言って小切手を返す悟。
「珠希と父で決めたらしい。
珠希と兄さんは君が言うようにもしかしたらまた」
「やめて下さい!」
「君も兄さんとアメリカで一緒に暮らしていたなら
とっとと兄さんと結婚してくれればよかったんだ。」
「自分だけ被害者みたいな顔しないで下さい。
11年前、あなただって強引に珠希さんの体を奪ったんでしょ?
11年かけても珠希さんの心を奪えなかったとしたら
それはご自分のせいなんじゃ..?」
「そうかもしれないな。でも初めから珠希にその気がなかったんなら
仕方がないだろう。」
「まさか、、やっぱり彩ちゃんの父親は恭介さんじゃ、、」
この時の恭介の驚き方がうけて笑いを堪えるのに必死でした。
「俺達にはこれでいいんだ。
万が一、全てが嘘だったとしても今のままでいいんだ。」
どこか一点を見つめる恭介。珠希の元へ。
「彩は 彩は 」と珠希に聞く恭介。
===つづく====
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