彩の病室にて
「なんでもいいから好きなものを描いてみたら?」
とスケッチブックを渡す珠希。

「うん。でもお父さんがもうすぐ退院だって。
 退院したら3人で旅行に行こうって..」

加賀見家にて謙治&悟。

「俺はこの家を出る。」
「珠希と何かあったのか?」
「珠希も誘ったんだけど断られた。
 俺と結婚したのは加賀見家の加賀見病院の跡取りだったからだって。
 彩を加賀見家の跡取りに育てるためだって。」
「それでどうしてお前が自分の家を出て行かなきゃならんのだ?」
「俺は遺伝的には父さんの子じゃないらしい。
 母さんに聞いたんだ。
 血の繋がりがないからこの家を出ていくわけじゃない。
 俺にとっては父さんは何があっても父さんだから。
 でも俺は父さんが信じられない。
 父さんのしてきた事は理解できないことばかりだ。
 出て行くよ。もう一度よく考えたいんだ、色んな事を。」
「悟、待ちなさい。」
「何も親子の縁を切るわけじゃない。切りたくたって
 今さら切ることなんかできない。この家を出ていくだけだ。」退場悟。

恵、会社にかかってくる謙治からの電話に居留守を使ってる模様。

荷物を持って加賀見病院に登場悟、珠希と対面。

「取り合えず必要なものを持って家を出た。
 彩には時期を見て俺から話す。」
「でも、、」

ここで恭介立ち聞き。

「彩がこのまま加賀見家にいることが彩にとって幸せとは俺には思えない。」
「彩は加賀見家の子です。」
「いや、彩は君と俺の子だ。」と去る悟。

学長室にて謙治。悟の
『『俺は遺伝的には父さんの子じゃないらしい。』』発言を回想中。

コンコン 奥村登場。

「恵さんからいろいろ聞いたものですから。」
「何をお聞きに..?」
「あなたが今までしてきた事を..
 恭介さんが何故あなたを恨んでいたのかが..」
「何を聞いてきたが知らんが今までの人生で
 恭介ごときにとやかく言われるようなやましいことなど何一つない。」
「聞いた話が事実だとしたらあなたは珠希さんに相当酷い事を..」
「それも違うな。
 今では珠希は私の事を慕ってくれている。私の忠実な後継者だ。」
「謙治さんお願いします。珠希さんはあなたの、、
 いえ、加賀見家の嫁です。実の息子悟さんの妻なんです。
 大事にしてやって下さい。」
「ああ。息子の悟より珠希の方を頼ってるくらいだよ。
 もっとも悟は私の息子ではないらしいがな。」
「どういうこと?」
「恵が悟に打ち明けたそうだ。本当の父親は別にいる。
 恵は今ではうちよりよっぽど羽振り良くやっている。
 加賀見家も加賀見病院も悟にとっては価値なしって事だ。
 悟は一人でうちを出ると言っていた、、ハッ余計な事を、、
 すまんな。この話、聞かなかったことにしてくれ。」
「違う、、違うわそれ」
「違うって何が違うんだ?」
「恵さんは息子思いのいい母親だってこと。」

院長室にて悟&恭介

「俺はあの家を出ました。
 珠希はついてきてはくれませんでした。
 自分は加賀見家と結婚した..つまり俺と結婚したわけではないと..
 これで兄さんの思い通りになったんじゃ..?
 珠希はやっぱりまだ兄さんの事を思ってるんですよきっと。
 いや、ただ珠希は加賀見病院が欲しかっただけかも..
 俺や兄さんですらその道具でしかなくて
 加賀見家を乗っ取ることが珠希にとっての大きな復讐だったとも考えられる。」
「悟、、」
「兄さんの望み通り加賀見家は壊れ始めているよ。」
「お前が家を出たら 彩はどうなるんだ?」
「彩はあの家から連れ出します。
 父親の俺と一緒にいた方がいいって兄さんだってそう思うだろ?
 あの家で加賀見謙治と暮らすよりは。」

彩、病室にて医者に包帯をとってもらう。

「まだ飛んだり跳ねたりはできませんがもう大丈夫でしょう。
 退院の日取りは院長代理と相談させてもらいます。」退場医者。

「あ〜もう家に帰りたくなってきちゃった。
 おばあちゃんどうしてるかな?」ルンルンの彩。

コンコン 花束もって奥村登場。
彩の病室には入れず休憩室へ。

「もう二度とあらわれないで下さいと言ったはず..」
「お嬢さんが怪我をしたって聞いたものだから、、
 せめてお花だけでもと思って。ごめんなさい。」
「ありがとうございます。」と花束を受け取り退場する珠希に
「待って。あなた今は幸せ?」
「何ですか?突然。」
「もしもあなたが自分の運命を呪いたくなるほど辛い事があったら
 自分じゃなく私を恨んでちょうだい。」
「あなたを恨まなければならないほど私はあなたのことを知りません。
 知りたくもありません。それでは。」退場珠希。

廊下で恭介と遭遇の珠希。

「悟が家を出たらしいな 何があったんだ?
 何故君は悟と一緒にあの家を出ない?
 あの家に 君と加賀見謙治が二人きりに
 ならなければならない理由でもあるのか?」
「そんな事ありません。」
「加賀見の家と結婚したんだと 悟に言ったらしいな」
「ええ。」
「本当の狙いは何だ?」
「私は加賀見家で恵まれた生活がしたかっただけです。」
「それが本心なら なぜ簡単に彩を手放す?
 あれほどまで加賀見病院の未来を優先するのは
 彩のためだと言っていたじゃないか?」
「彩はどこに誰といたって私の娘であることにかわりはありません。
 例え悟さんと出て行ったとしても彩は加賀見家の子です。
 私といる事だけが彩の幸せだとは考えていません。」
「彩は  彩は  君と悟の娘なんだよな?」
「もちろんです。」
「すまない おかしな事を聞いて。」
「私達の事にはもう構わないで下さい。」退場珠希。

Club Meguにて恵&謙治。

「悟のやつ、一人で出て行ったぞ。」
「そう、一人で。
 それならそれで仕方がないわね。
 私のところへは連絡ないわ。当然ね。
 突然あなたの父親は別にいるなんて聞かされたら、、
 驚いたでしょ?私今まであなたに」

笑いながら謙治

「確かに俺の息子なんかじゃない方が幸せだったかもしれないな。」

謙治には恵のついた嘘はバレバレか。

一条家にて悟&映子。

「実は俺、あの家を出ました。
 彩が退院したらもうあの家には戻さないつもり..
 もうこれ以上父さんの事を嫌いになりたくないんだ。」
「珠希さんは何て..?」
「出て行くなら一人で出て行けと言われて..
 珠希は俺じゃなくて加賀見家と結婚したんだって」
「珠希さんが、、、。」と不安そうな映子。

「きっと珠希さんには珠希さんの考えが..」
「珠希の考えてる事が俺にはよく分からない。
 珠希はまだ兄さんの事が、、」
「悟。」
「いや、兄さんのせいじゃない。
 俺達夫婦が本当の夫婦になれなかった事が一番の原因なのかも..」
「彩を連れてどこで暮らすつもりなの?
 彩だってお母さんと離れて暮らすのは嫌がるはずよ。」
「彩はしっかりした子..ちゃんと説明すれば分かってくれるはず..」
「そんな事じゃ彩が可哀想だわ。
 なんとか珠希さんと一緒に暮らしてく事は出来ないの?」
「もう無理なんです。珠希は俺の事を愛したことなんかなかったんだ。
 それでも俺はまだ諦めきれないんですけどね。」
「あなた達の話がすむまでここで彩を預かるわ。
 しばらくの間、彩をここで私が預かる。」
「母さん。」
「あなただって珠希さんを諦めたわけじゃないんでしょ?
 また親子三人で暮らせるようによく話し合ってちょうだい。
 その話がまとまるまでは私がここで彩を面倒見る、それでいいでしょ?」
「ありがとうございます。」
「結局、あの家に残ったのは珠希さんと謙治さんだけだなんてね、、。」

加賀見家にて謙治&珠希

「どうして悟と一緒に出て行かなかったんだ?」
「悟さんはお父様の息子じゃないそうですね。」
「お前も聞いていたのか、、」
「それで悟さんは動揺してるだけです。」
「そうかな?」
「それにお父様を一人にするわけにはいきませんから。
 どうかされましたか?」
「珠希、私はもう随分と長い間人の恨みならそれこそ嫌というほどかってきた。
 大概のことなら受け止める覚悟はできているぞ。」
「ご立派ですね。」
「着替えて飲み直すか〜。」と退場謙治。

寝室にて夢で英夫のオペの状況が出てきて魘され起きる謙治。

病院にて映子&謙治。

「悟と一緒に暮らすのか?」
「おかしくないでしょ?ただ本当にそれでいいのかどうか。
 珠希さんがどうしてあの家にこだわるのか、、 
 彩と離ればなれになってまであなたと暮らしたいという理由が私には..」
「別に私と暮らしたいわけではなかろう。」
「いいえ。私には何が理由があるように..」
「あったとしても構わん。」
「あなた!」
「考え過ぎだ。それとも私の事を心配してくれてるのか?」
「私は珠希さんが心配なんです。」
「そうか。(笑顔)珠希に何か考えがあったとしても
 恨まれるなら堂々と恨まれろと言ったのは君だ。」
「私はただ、、」
「私は弁解するつもりも謝るつもりもない。
 私を恨むものも憎むものの前から逃げたりはしないよ。
 彩の見舞いに来たんだろ?一緒に行こう。
 彩の前では仲のいいおじいちゃんおばあちゃんだ。」

院長室にてDNA鑑定結果を見る悟。
彩とだけじゃなくて謙治との鑑定もしてた模様。

【結果:加賀見 謙治が、加賀見 悟の生物学的父親である確率はかなり高い。
 総合親子指数(CPI):323,997
 父性確率:99.9999%】

【結果:加賀見 悟が、加賀見 彩の生物学的父親ではない。
 総合親子指数(CPI):0
 父性確率:0%】

ガーーーーーーン 悟。

==悟は疑念を払おうと調べた事実に打ちのめされていたのです。==
===つづく====
最終回まで残りわずかだというのに全くドキドキしないこの展開。

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