ベランダから場所を移し玄関で話し込む紀保&伊織。
みのりが最後に口にしたのはマカロンで
その中の一つに毒物が付着していたと伊織から聞く紀保。
視聴者には分かりきってた事ですが主人公の紀保は初耳だったようです。

「でも自殺なら、みのりさんが買ったか誰かに貰ったか..」
「そういえばあの時刑事に聞かれた。
 何とかって名前の店だ、行ったことはあるかって。」
「....デドール?」
「デドール..あぁそうだったかもしれない。」

ガチャ(玄関のドアが開く音)高広登場。←鍵もかけてなくて出入り自由のようです。

「どうした?こんな所で何をしてる?」

気まずそうな伊織&紀保。

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パーティー終了、帰り際にフキ

「秋には工場の落成式も兼ねて結婚披露宴をやる予定..
 その時は是非お二人揃っていらして下さい。ねえ、伊織さん。」
「でもお二人ともお忙しいだろうし、、」とあたふたする伊織。

「いや、伺いますよ。紀保と二人で必ず。」と紀保の肩を抱き笑顔の龍一。
浮かない顔の紀保も仕方なく「ええ。」と返事。

「ドレスも楽しみにしてます」とフキ、帰る。

さっきまで笑顔だった龍一、フキ達が去った直後

「一体どういうつもり?
 彼等を呼ぶなら呼ぶで事前に一言相談してほしかったな。」

と紀保に文句垂れてます。なぜか謝る紀保。←らしくないぞ。

「私が二人に声をかけたんです。いけませんでした?」と白々しく杏子登場

「いけなくはないが..事前に相談して欲しかった..
 そう言ってるだけだ。」

と不貞腐れ去る龍一。
そんな機嫌の悪い龍一に気付き高広(←まだ居たのか)

「何かトラブルかね?」
「いえ、あの男が来るとは思ってもみませんでしたので。
 社長に不愉快な思いをさせたのではないかと..」
「私のことなら心配ない。それより君はどうなんだ?
 紀保があの男と付き合うの..」
「あまり愉快ではありません。
 ですが狼も姿が見えてるうちは恐くないと言います。
 なので私は私なりのやり方で彼等と付き合っていくつもりです。」
「なるほど。下手に付き合いを禁じて薮に追いつめてしまうよりは
 自分の目の届くところにおいておこうという事か。
 どうやら君はNYでよほど鍛えられたとみえる。←そうか?
 いずれ羽村エンタープライズの後継者になることを思えば結構なことだ。」

なんか龍一&高広って、伊織本人の前だとそうでもないのに
陰では“あの男”って呼んだり見下した言い方をする。
な〜んか嫌な人たち。

玄関前にて杏子&紀保

「いかがです?龍一さんと伊織さん、
 どちらが自分にとってより大事な人か感じるものはありました?」
「私は龍一さんと婚約してるのよ?伊織さんはフキさんと。」
「どちらも選ばないと言う選択もあるんじゃないんでしょうか。
 結婚は一つの生き方ではあるけれど人生の全てではありませんもの。」

と微笑む杏子。

でも今の紀保の状態を見てると杏子の言ってることが正しい。
紀保がなんでそこまで結婚にこだわるのか理解不能。

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工作所に龍一訪問、フキ対応。

「この前いい企業弁護士がいたら紹介してほしいって言ってたから。
 僕でどうかと思って。僕じゃ気に入らない?」

と自ら立候補するやる気マンマン日曜日の龍一。

「とんでもない!龍一さんが引き受けてくれるなんて夢みたい。」

微笑みあう二人。

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アトリエKにて、打掛ドレスをスタッフに色々注文つける紀保。

「でも久しぶりだな〜紀保先生のデザイン画。」と嬉しそうなスタッフ。

あれっ?スタッフは知ってたんだ?

「紀保先生、この前ご馳走になったマカロンってどこのですか?」
「あれは私のお気に入りの店なの。
 住宅街の中にある小さなお店で、わかりづらいんだけどデドールって」

「デドール....金の指ぬき、、紀保先生らしいわ〜」と去るスタッフ。

一人になった紀保、仕事そっちのけで一人芝居中。

「みのりさんが最後に口にしたというデドールのマカロン。
 彼女はどうしてあのお店を知っていたのかしら?
 あの時はまだお店もオープンして間もなかったはず。
 そういえばあの日は龍一さんが..」

ーーーー回想入りま〜すーーーーー

アトリエにて龍一&マカロンを頬張る紀保、
『『だけどよく知ってたわね、モグモグ
  私がデドールのマカロンが一番好きだってこと。モグモグ』』
『『知ってるさ。紀保のことなら何だって..』』
お茶を運んでくる杏子。←お〜っと、杏子も居たのか!

ーーーー回想終了ーーーーーーーーーーーー

「みのりさんの遺体が見つかったのはその日の夜遅く。
 傍にはデドールのマカロンが...これはただの偶然?
 それとも..」

カチャ 杏子登場。

「ちょっと出てくるわ。お願いします。」スタスタスタと仕事放棄で紀保退場。

===

工作所にて、12時きっかりに昼食する伊織以外の職人たち。
残った伊織&龍一

「いいんですか?うちみたいな町工場の顧問弁護士なんて..」
「調べさせてもらったが柴山工作所の技術力は海外でも評価が高い。
 今後もますます成長する有望企業だと思ってる。」

調べたってことはこの辺り一帯の再開発の件も知ったのだろうか?

「龍一さんは俺達を距離を置きたがってるとばかり..
 ここに来れば嫌でもあの事件のことを思い出すだろうし。」
「それはそれ、これはこれ。
 ビジネスに個人的な感情は挟まない主義でね。←えっ?そうだったっけ?
 僕のことより君こそどうなんだ?
 みのりさんの事で僕や紀保を今でも恨んでるんだろうか?それとも憎んでる?」

みのりの事で紀保と龍一が伊織から恨まれる理由がわからない。

「恨みとか憎しみとかは捨てました。
 今は目の前にある自分の道をただ歩いて行くだけ。
 だからフキさんと結婚することにした。」←ハイハイ、お幸せに〜。
「では、恨みや憎しみはもちろん、紀保への愛も今はない..
 そう思っていいんだね?」
「.....今はないんじゃなくて、そんなもん最初から無かった。
 俺達は仇同士だったんだから。」

トゥルルルル〜(電話の音)電話をとる伊織←龍一ソローリ近付き盗み聞き。

雉牟田から電話で加賀診療所に呼び出される伊織。

「この前の話、考えてくれたか?」
「その前に教えてくれないか?
 吉川みのりについて知ってること、洗いざらい喋ってくれ。
 でなきゃアンタの仕事は断る。」
「知らねえな。」
「アンタ加賀先生に薬をまわしてもらってたんだろ?
 吉川みのりも加担したのか?」
「だから知らねえよ。」
「なら仕方ない。」と去ろうとすると
「言っとくが俺はなあ、自分のビジネスに女は入れない主義でね。
 嘘だと思うんなら加賀本人に聞いてみな。」
「じゃあ話は終わりだ。仕事は断る。」

と帰る伊織の胸ぐらを掴み

「待て!それで引き下がるほど男には甘くね〜んだよ。」
「以前、俺に部品を作らせようとしただろ?
 あれがヤバいものだっていうのは俺にだって想像は付く。
 もし俺に何かあったらあの図面の写しと一緒に
 アンタの名前が警察に渡ることになってる。」

毎回、伊織相手に簡単に引き下がる雉牟田軍団なのである。
診療所から退散する雉牟田軍団を目撃する龍一、診療所へ。

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オープンカフェに刑事を呼び出す紀保。
なんやかんや言ってマカロンの店名を聞き出す紀保。

「住宅街にある小さなお店です。見過ごしてしまうくらいのね。
 だから我々も犯人は乾龍一に違いないと確信した..
 彼があの日その店でマカロンを購入したことは裏がとれましたから。
 しかも大量に。なんでも撮影スタッフへの差し入れだとか。
 しかし結局は自殺だった..」
「みのりさんがそのお店でマカロンを買ったのは間違いないんですか?」
「それがああいう店は大抵女性客の方が多いですからね。
 男の客は珍しいこともあって記憶に残りやすいが
 若い女性となると中々..」
「そのお店の名前は?」
「念のため、メモしてきました。」とメモを見せる刑事。

メモには『デドール』の文字が。

「デ・ドール...」と呟く紀保。

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診療所にて龍一&伊織。

「それでは君は、みのりさんは薬の横流しに関係して
 それでさっきの連中に殺されたと?」
「けどその線もなくなった。
 さっきの口振りからして、みのりは恐らく加賀先生の横流しに気付いて
 それで口止め料を要求してたんだと思う。」
「しかし..自殺じゃないとすれば彼女は一体誰に..」
「どっちにしても、もうアンタ達には関係のないことだ。忘れてほしい。」
「だが君も、もう忘れた方がいいんじゃないのか?
 君にはフキさんがいる。お母さんだって。
 それから工作所の従業員の生活だって..君には彼等を守る責任がある。」

黙り伊織。

「それとも、、君は事件の真相を探ることで
 紀保と過ごしたあの夏を探してるんじゃないんだろうね?」

龍一を見る伊織。

「だとすればハッキリ言っておく。
 過ぎた季節はもう戻ってはこない。紀保も同様だ。
 君たちの夏は、もう終わったんだ。失礼する。」退場龍一。

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部屋にてスクラップブックを眺めながら回想中の伊織

ーーーーー

『『あなたは自分に嘘をついてる。
  過去を忘れるなんて、あなたの心はそんなに器用じゃない!by紀保』』
『『君は事件の真相を探ることで
  紀保と過ごしたあの夏を探してるんじゃないんだろうね?by龍一』』
『『ありがとう、この夏を忘れない..』』ガッツリ抱き合いシーン。
     花火パーンパーン

ーーーーー

バケツにスクラップブックを突っ込み点火しようとしたその時

トントントン!「伊織さーーん!居るんでしょ?伊織さーん!」紀保登場。

「あのスクラップブックを見せて。確かめたいことがあるの。」

ズカズカズカ!紀保、裸足で庭へGOGO!

「確かめたいって何を?」
「デドールよ!」と言ってスクラップブックをパラパラめくり

「みのりさんは本当にあのお店を知っていたのかどうか。」パラパラ
「えっ?」
「あのお店は私がたまたま見つけたの。パラパラ
 オープンして間もなくて一般的にはまだ知られてなかったわ。
 ここには私の好きなお店や好きなものが色々調べられてるけど
 それでもデドールの事はどこにもない。
 ねっ?ないでしょ?」
「...それで?」
「みのりさんはデドールのこともお店がどこにあるのかも
 まだ知らなかったんじゃ..
 なのにそこのマカロンを食べて自殺するなんて事、あると思う?
 自分で買ったんじゃないとすれば、おそらく誰かに渡されたのよ。
 もしかすると、私が好きなものだ、とでも言われて。」
「じゃあみのりは...
 羽村紀保が好きな物だと聞いてそれで喜んで口に運んだ..
 そう言いたいのか?」
「だってみのりさんは、私になりたかったんでしょ?」
 ..だとしたら同じものを食べたとしてもちっとも不思議じゃない。
 まさか毒物が入ってるとも知らずに..
 少なくとも誰か彼女にマカロンを勧めた人間が居る。」
「誰だ?それは?」
「私がデドールのマカロンが好きだと..知ってる人..」

見当が付かないって顔の伊織、フト気が付く

「イヌイ..リュウイチ?」

トントントン!「伊織さん、ちょっといいかな?」と雄介登場。
慌てて台所へ誘導する伊織。その隙に紀保退場。

台所にて

「ここを明け渡せ?」
「ああ。」

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アトリエKに戻る紀保、笑顔で迎える龍一&杏子。

「どうしたの?顔色が良くないね..」
「いえ、別に..」
「お疲れなんでしょう。何か甘いものでもお持ちしましょうか?」

「紀保さんの好きなデドールのマカロンです。」と差し出す杏子。

笑顔の杏子
困惑顔の紀保
キョトン顔の龍一

====つづく====

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