「少しシャンパンを飲み過ぎたようだ。」

と水を飲みにキッチンへ行こうとするがフラフラな龍一。
廊下にある額までズレちまいましたよ。

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夕顔荘自室にて伊織、推理中。じっちゃんの名にかけて!

  “ 初めから一事不再理が狙いだったとすれば犯人はやはり..乾龍一.. ”

「だとすれば..紀保、、。」

と慌てて携帯を手に取る伊織。

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寝室にて横になる龍一に水を渡す紀保。

「悪いね、せっかくの引っ越し祝いだったのに。」
「気にしないで。お仕事で疲れてるでしょうに
 私がこき使ったせいよ。ごめんなさい。ゆっくり休んで」

紀保、今更全然気にしなくていいのに。
こき使ってるのはいつものことじゃん。

去ろうとする紀保の腕を掴み

「これからはいつも一緒だね。」と龍一。



朝、出勤する龍一、

「一晩寝たらすっきりしたよ。ごめんね。
 せっかくの休みなのに呼び出されるなんて。
できるだけ早く帰る。行ってきます。チュッ」

去った後の紀保、不安げな表情。そこに伊織から電話。

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夕顔荘にて職人たちは盆休みで帰省する前に引っ越しの準備をしてます。
そんなルンルン職人たちに伊織

「お前たち、そんなにここが嫌か?
 部屋は狭いし古いけどみんなでワイワイ同じ釜の飯を食って
 同じ風呂に浸かって俺は結構気に入ってるんだけどな。。」

「しょうがないわよ。今はそんな時代じゃないもの。」

毎度のことですが、いつの間にかフキ登場。

「みんなだって彼女ぐらい部屋に呼びたいものね?」
「いや〜あははは」

どう見てもこの職人たち、彼女がいそうにないけど?アハハハ(←乾いた笑い)

「伊織さんもお父さんの部屋の片付け終わったから
 今日にでも引っ越せるわよ?部屋の整理、手伝おうか?
 でなっきゃ勝手に侵入しちゃぞ!テヘッ。
「いいよ、俺はまだ。悪いけどちょっと出てくる。」
「どこへ行くの伊織さん?」

フキの言葉なんて無視して出て行く伊織。

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浮舟にて、この辺一帯の再開発話の噂でもちきり。
住人たちも和美に知ってることがあるなら教えて、と興味津々。

「そんな話があったら私が知らないはずがないでしょ。
 憚りながら井口不動産といえばこの辺りじゃ一番の老舗不動産ですからね。」

和美が自信満々に答えても蔦子はんは心配なようで

「でもね、夕顔荘を取り壊すって話もあるくらいだし。
 その再開発と何か関係が、、。」

和美の顔から自信、、消える。

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アトリエKにて伊織&紀保。

「悪いな。今日はアトリエも休みだったんだろ?」
「気にしないで。それでお話って?」

とさっそく本題に入る紀保。
杏子だったらお茶の一つでも出しそうだけどね。

「例のメモの件、本当は『S』ではなく『い』だったとしたら..」
「『い』?乾龍一だっていうの?まさか、あり得ないわ。」

「彼が初めてみのりと会ったと言う大阪でのホテルの話..
 あれは彼がそう言ってるだけで誰も現場を見たわけじゃない。
 みのりを出張先のホテルに呼んだ..それで妊娠して結婚を迫られ..
 みのりの本気が乾龍一に殺意を起こさせたんだとしたら」

「証拠は?そんなメモ一枚で龍一さんを疑うなんてどうかしてる。
 じゃあ、あの遺書は?」
「あれは彼が書かせたんだ。
 けど柏木さんが持ち去ったせいで結局殺人容疑で逮捕されることに..
 だがそれこそが乾龍一の狙いだったとしたら..一事不再理だ。
 一度無罪の判決が出た行為に付いては二度と有罪には問われない。
 だからわざと逮捕された。」

「柏木さんが遺書を持ち出すのは偶然よ?
 あの人が持ち去ったりしなければ、、」
「、、そうだ。持ち去ったりしなければ初めから自殺で処理されていた..
 だが万が一ってことも考え自分に疑いがかけられるよう細工を..
 あんたからもらった時計をわざわざ現場において..」

「いずれにせよ、乾龍一には確信があった。
 自分が逮捕されるようなことになれば婚約者のあんたが
 何が何でも自分を無罪にしようとするに違いない。
 それほどまでにあんたの愛を信じきっていた。
 そしてあんたも彼の信頼に見事応えてくれてた。」

「(笑って)でもおかしいわ。だってあなたいつか言ったじゃない。
 世の中を動かすのは愛より憎しみだって。
 愛なんて信じてないんでしょ?
 そのあなたが何故信じてもない愛を利用したなんて考えるの?
 おかしいわよ。矛盾してる。」
「あんただって事件の真相を知りたいんだろ?
 そのためにもう一度同志になった。」
「だからって言っていいことと悪いことがあるわ。
 これじゃ同志と言うよりまるで仇同士よ!」
「もしあいつが犯人だったら」
「嘘よ!そんなこと信じない!」

「信じたくない気持ちは分かる。
 でも乾龍一には気をつけろ、あいつは」
「帰って!今すぐ帰って!」と伊織を追い出そうとする紀保。

「心配なんだ、紀保。俺はただ心配で、、」

紀保の腕を強く握りしめる伊織←紀保、振り払い

「帰って!私は彼と一緒に生きるって誓ったの。
 もう一緒に暮らしてるの。なのにこんな話、二度と聞きたくない。帰って。」

あっそうですか。さよなら〜

「それでも俺はあんたの同志だ。それだけは忘れないでくれ。」去る伊織。

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蔦子に事件当時目撃した人物について聞き込みをする伊織。

「確かコートを着てたとか?」
「ええ。コートの襟を立ててこの道を急いで。
 見たところ黒いコートのようだったわね。」
「その男の背丈は?」
「私より大きかったのは確かだけど..
 でもどうしたの?みのりさん自殺じゃなかったの?」
「ええ。まあ」
「どっちにしてもかわいそうな話よね。
 いずれ夕顔荘が取り壊されて噂通りここら一帯が再開発なんてことになれば
 あの事件を知る人もほとんどいなくなっちゃうだろうけど。」
「え?再開発って?なんですかそれ?」
「聞いてなかった?」

驚く伊織。

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診療所にて雄介&加賀&護
診療所を手放すよう進める雄介&護。

「再開発の話があるようだな?
 それでここの土地を狙ってる、そんなことだろ?」

そう言われ誤魔化すがバレバレの雄介。護にバトンタッチ。

「俺もここは手放した方がいいと思うけどな。
 雉牟田興業と別れるいい機会じゃないか。」
「先生が裏で何をやっていたか、警察にでも知られて
 困ったことにでもならない内にさっさとここを離れた方が利口だと思う。」

「二人して俺を脅そうってか?」
「そうじゃない。おれたちは先生のためを思って。」
「話は分かった。そういう事だったら考えてみよう。
 少し時間をくれ。」 

==

新居マンションにて紀保、伊織との会話を回想中。

「紀保?」龍一帰宅。
「龍一さん、いつ帰ったの?ごめんなさい、気が付かなくて。」

おいおい、どんだけ自分の世界に入り込んでたんだよ!

「お食事は?」

と聞いてはみるものの作ってた気配もない紀保なのだ。

「すませてきた。」
「そう。」←安心したに違いない。

「悪いが今夜中にまとめておきたい書類があってね。
 君はもう休んだ方がいい。明日はアトリエもあるんだろ?」
「ええ。でも何かトラブルなの?」
「まあね。いつものことさ。お休み。」

と半強制的に紀保を寝さそうとする龍一なのである。

==

夜、工作所に入ろうとした伊織、
雄介&セリの話し声が聞こえ隠れる。

「じゃあ、最終的にはここも買収する気?」
「うん。」
「でもお姉ちゃん、そんなに簡単に手放すかな?
 ここは、死んだお父さんとお母さんが苦労して始めた工場だから。」
「だからセリちゃんにも協力して欲しいんだよ。
 フキちゃんがここを手放すよう説得してくれたら
 セリちゃんにも決して悪いようにはしないからさ。」
「悪いようにはしないって?つまりはお金ってこと?」
「それが望みなんだろ?」」

「何してるの?こんな時間に二人で?」またまたいつの間にかフキ登場。

「雄介さんにごちそうになってさ。遅くなったから送ってもらったの。
 また誘ってね。」
「うん。、じゃあおやすみ。」さる雄介。

「セリ?あなた、雄介さんとはどういうお付き合い?」
「どういうって?
 婚約者のいるお姉ちゃんに関係ないと思うけど。おやすみ」

なんだなんだ?フキ、セリと仲良くしてる雄介が気になるのか?

==

紀保、寝室のベッドにて一人空想に浸る。
そこへ龍一登場。寝たふり紀保。
クローゼットから薬を取り出しキッチンにて薬を飲む龍一。

「龍一さん?」

と呼ぶ紀保に驚いて振り向く龍一。

====つづく====

私はてっきり紀保って、杏子のことにしても龍一のことにしても
全て疑った上で観察するという意味で一緒にいるのかと思ってたのに
全然そんなことなかったわけですね?ガッカリ。

コメント

nophoto
pepeco
2009年8月19日0:45

こんにちは。
白と黒の頃、毎日日記を見させてもらってました。
久し振りに画鋲さんの日記を見てとっても嬉しかったです。
夏の秘密についても書かれてたんですね。
私、夏の秘密はまってます。
もっと早く気付けばよかったです。
画鋲さんの批評付き日記、これからも楽しみにしています。

画鋲
2009年8月20日0:38

■pepecoさんへ

こんにちは。白と黒以来、一年ぶりですね。
コメントありがとうございます。
マンモスうれP〜です。(←それ今禁句!)
よくぞ覚えて下さいました!って感じです。
しかも夏の秘密にもハマってるようで、ウシシ。
犯人とか推理しちゃってるんでしょうかね、へへ。
私はしてみたもののやめました。(えっ?)

来週で終わりですがどんな結末になるのか楽しみです。